「パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化の取組への協力について(香川労働局)」
5月30日、香川労働局より当会に対して、「パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化の取組への協力について」の周知依頼がありましたのでお知らせします。会員の皆様には、働き方改革や賃金引上げなどの職場環境の改善にご理解・ご協力頂きますようお願い致します。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[香川労働局からのお願い(骨子)]
政府では、新しい資本主義の考え方に基づき、成長と分配の好循環の形成に取り組んでいます。新しい資本主義の考え方では、企業は、株主だけでなく、従業員、地域社会、そして取引事業者といった多様なステークホルダーの利益を考慮するとの考え方を採ります。我が国企業の持続的成長を図るためには、取引先とのパートナーシップの構築を進めることで、取引事業者全体により、企業価値を最大化することが重要であり、長期的に株主に還元を行うことが可能となると考えています。
香川労働局・労働行政は、職業の確保・安定、労働者保護を目的とする機関であり、これは、事業主との関係において相対的に立場の弱い労働者の生活を守り、その向上を図るため、規模などに関係なく事業場に対する指導等を行っています。
一方で、中小企業等を含め下請事業者の中には、新型コロナウイルス感染症等による業績の悪化、円安の進展等により原材料費やエネルギーコストの上昇などにより、働き方改革や賃金引上げに取り組めない状況にあるところもあると思われます。
労働局においては、企業間の取引について指導権限を持つものではありませんので、あくまでもお願い事となりますが、取引先においても働き方改革や賃金引上げに対応できますように、
・取引対価の決定にあたっては、下請事業者から協議の申入れがあった場合には、労務費等の上昇分の
影響を考慮するなど下請事業者の適正な利益を含むよう、十分に協議に応じていただくこと、
・十分なコスト負担を伴わない短納期発注や仕様変更は行わないこと、
などにご配慮いただき、もって、直接の取引先やその先の取引先も含めた、取引事業者全体での付加価値の向上に取り組み、取引先とのパートナーシップの構築を目指していただきますようお願いいたします。
また、事業主の皆様におかれましては、働き方改革や賃金引上げなどの職場環境の自主的な改善に向けてご検討いただきますようお願いいたします。
2022年06月01日 更新